お金が無くて自分は貧乏だなと思う人がいます。
そして、それが苦しくて、貧乏を憎む人がいます。
その人が苦しんでいるのは、貧乏のせいでしょうか。心理学を使って調べてみましょう。
辛い貧乏と自分の関係を分析
自分が貧乏だと感じ、このページにたどり着いた人もいるでしょう。
その人は、スマホやパソコンで検索をしたのでしょうか?
ということは、スマホやパソコンを持てている。ならば食べるものが全くない状況ではないのでしょう。多分、電気・水道がある部屋に住んでいる。
しかし、最低限の生活が可能でも、貧乏のせいで不幸だと感じます。
本当に不幸は貧乏のせいなのでしょうか?
よくわからない感覚に囚われていると、不幸を感じるのです。ならば、その感覚の原因を知るために簡単な自己分析をしましょう。
マズローの欲求5段階説を用い、自分の状態を知る
このチャートは有名な「マズローの欲求5段階説」というものです。
人は欲求を満たすために活動します。「マズローの欲求5段階説」は、「食事や防寒」など生きるために必要な欲求から、「もっと成長したい」と願う自己実現の欲求まで5段階に分けられるという考え方です。
人は下側の欲求がかなうと、一つ上の欲求を感じるとされています。食欲が満たされると、外的から身を守りたいと願うわけです。
日本で暮らす現代人は、下2つの欲求が満たされている人が大多数です。それでも3段目の所属・愛情の欲求や4段目の承認欲求が満たされないために、欠乏感を感じます。
その欠乏感は自己不信感やねたみにつながります。それをネガティブ要因の一つである、貧乏のせいにする。
「私は貧乏で不幸だ」と、自ら思い悩むのです。
- 生理的欲求や安全欲求が満たされておらず、相談窓口に連絡できる人は相談しましょう
- 所属・愛情欲求が満たされない人は、疎外感や孤独感が貧乏と結びつき、不幸を感じる
- 承認欲求が満たされない人は、劣等感や無能感が貧乏と結びつき、不幸を感じる
自己分析が済んだところで、状況を簡単に変えることは難しいでしょう。
しかし、まずはその状況を客観的に、「私は満たされていないんだ・・・」と確かめましょう。「満たされていない気持ちは、こういうことから来ているんだ・・・」と。
友達が悩んでいるときには、こういうことは何となく分かる。だからアドバイスだってしたくなる。
でも自分のことは知らない。だからどうしていいのかわからずに、「貧乏だから苦しいんだ」と悩んでしまうのです。
- 自分を知ることで、不安の原因を明らかにしよう
低次欲求の満たし方では、尊重欲求は満たされない
環境が整えば、生理的欲求、安全欲求、所属・愛情欲求はまずます満たされます。欲求が充足することで、安心感を感じやすいのでしょう(精神疾患などで不安が続く人もいます)。
日本のような経済的に豊かな国の場合、下の欲求を満たすものは手に入りやすい。しかし、ピラミッドを登るにつて欲求の充足は難しくなります。
そして、欲求を満たすために人はさまざまな作戦を考えます。
尊重欲求を満たそうとして、人を怒鳴って上に立とうとしたり、悪口を言ったり、褒めてもらえなかったらその人を憎んだり・・・。そんな事はどこの社会でもちらほら見られますよね。
「人の上に立ちたい、人よりすごくありたい!」という、尊重欲求を満たそうとする方法を失敗すると、辛い競争に巻き込まれてしまいます。
できることなら、自分を自分で承認する事で、尊重欲求を満たす。セルフエスティーム(自己尊重)という考え方を持ちましょう。
自分を満たせれば、他人の評価におびえず、他人を受容する気持ちが増します。
「他人に与えられる人になる」そうすることで、尊重欲求は満たされるでしょう。
- 自分を大切にし、自分を認めよう
- 他人の表現に感情を振り回されず、他人を受容しよう
成長を追い求める段階にいると、貧乏で苦しみを感じにくい
マズローの5段階欲求説では、尊重欲求までが欠乏欲求とされています。欠乏欲求は、満たされないと苦しみを感じる段階です。
尊重欲求が満たされた場合、自己実現欲求に入ります(尊重欲求と自己実現欲求の境目が曖昧になり、同時進行している状態もあると思いますが)。
自己実現とは、自分で選んだやりたいことを、知的好奇心を持って追求し、理想の自分を確かめていく生き方のことです。
自己実現に向かって邁進している状況では、結果だけを意識せず、結果を導くための道筋(プロセス)すべてを大事にします。
なにか失敗をしたりしても、現状の分析をします。そして、より良い方向に進むために、思考を積み重ねます。
貧乏は人生のプロセス。単なる状況を構成する要素の一つと考えられるでしょう。
貧乏を生かすか、殺すかは、その人次第なんですね。
- 自分の状況をよく知り、長い期間で成長曲線を考えれば、貧乏なんて気にならない。
まとめ
マズローの欲求5段階説は、自分の認知・行動がどんな目的を持っているのか、確かめられます。
自己実現に向かって活動することが、知的社会を生きていく基礎になっていきます。
今が貧乏でも気にしない。高い視点でものごとをとらえ、貧乏を自分の力に変えていってくださいね。
また他の記事で、貧乏くらしを楽しいものにするコツをお話しますね。
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