激しいストレス対策

仕事のイライラの原因は部下を育てる仕事をしないダメ上司にある

投稿日:2017-12-29 更新日:

仕事のイライラの原因は部下を育てる仕事をしないダメ上司にある

知らない間に自分の意欲を奪っていくダメ上司。いや、だめと言うほどではないが…マネジメントとしては良いとは言えない。

パワハラではない。しかし、見えないボディーブローを撃ってくるような曲者。

愚痴られたあとに「…まあ、いい人なんだけれどね…」といわれるような上司。

人のモチベーションをこっそり下げるテクニシャン。そんなダメ上司の秘密に迫ります。

イライラさせる上司のダメ仕事4つ

上司やリーダーはこうあるべきと一般論で解釈したり、はたまたよく考えてなかったり。

ダメ上司が陥りやすいダメ行動パターンはメンバー(部下)のやる気を削ぎます。

そんな上司は人間的に悪い人ではない(ときもある)。そしてメンバーは、知らず識らずのうちに不満がたまっていくのです。

メンバーの成長を促すことに熱意を注いでない

成果が出ない…上司に会うのが嫌だ…

上司はメンバーがより良い人材になるために成長を促すことが、最重要課題の一つです。

そのために、メンバーの個性・能力をしっかりと評価し、成長に向かうように支える必要があります。

しかし、人の評価は難しい。そのため、成果(結果)を評価することで、その人の価値を定めようとしてしまう。

成果を評価された人は、自分の「がんばり」に目を向けられず、結果の善し悪しで自分を評価しまうのです。

本当は、成果のでなかったがんばりもある。でも、それを無視されると「がんばりかた」がわからなくなる。

そうなると、「成果の出ない自分はダメだ」と自己不信に陥り、やる気を失うのです。

上司はメンバーの成長促進を自分の仕事としっかり認識し、業務に取り組む必要があるのです。

部下の悪いところを探すために管理をしている

さぼってないか監視しないとな

上司には「進捗(しんちょく)管理」「予実管理」「リスク管理」・・・などなど、多くの管理業務がつきまといます。

管理の捉え方で、できる上司とできない上司の大きな違いがわかります。

その違いは、「X理論」で管理するか、「Y理論」で管理するか。

XY理論
X理論とは、人はすすんで怠けたがる性質があると考える。Y理論とは、人は目標に向かって進む性質があると考えること。

X理論を用いると、部下は管理しなければ勝手にさぼる。そしていつの間にか業績が落ちると考えます。

つまりデータを読み取る時に、メンバーがさぼっている兆しを探してしまうのです。

そして自分のメンバーが信用できなくなります。形式的に優しい言葉はかけますが、メンバーを心から認めていないので批判的な指導をしてしまうのです。

受け入れてもらえないと感じるメンバーは、どんどん精神がすり減ってゆき、次第にやる気を失ってしまいます

一方、Y理論で考える上司は、メンバーを勇気づけるために、それぞれの良いところを一生懸命に探します。

メンバーから見て、自分の良いところをいっぱい知っている上司は安心できる存在です。

安心できる存在に心の養分を与えてもらえるので、少々の指摘をされて傷ついたとしても、へこたれずにがんばれるのです。

リーダーシップは上司の役目だと思っている

リーダーとは頂点に立つもの

リーダーシップとは、「上司が部下を引っ張り、目標に向かって突き進むこと」と思っていると要注意です。

その考えは一理あります。しかし多くの場合、上司はスーパースターではなく、得意・不得意を持っているちょっと仕事ができる程度の人なのです。

そんな上司が一人でリーダーシップを発揮しようとしても、なかなか難しいでしょう。

また、人は「俺について来い」だけでは絶対に動きません。動くだけの理由が必要なのです

自分の得意なことなら、人を引っ張れるだけの理由を示せるかもしれません。しかし、多くのことは何もできずに先延ばしにされるのです。

一方で、リーダーシップの大切さをそれぞれのメンバーが理解することはとても重要。

何をすべきか、何が得意で他のメンバーをリードできるのかと、一人ひとりがしっかりと考えられる組織は強い。

上司はリーダーシップを推進するリーダーになることが求められています

ついつい差別・偏見に流されてしまう

最近の若いもんは〜〜

「あいつは男のくせに根性がない」「最近の若いやつは考える力がない」と差別・偏見に流される上司はちょっとやばい。

メンバーがどんな人なのか、興味を持って知ろうとしない。多様な考えを持つ一人の人間だと実感できていないのです。

差別・偏見に思考を支配されると、物事は良い方向には進めません。

ステレオタイプは考える力を節約するための方略です。考えることを放棄した上司がメンバーを導くことなど不可能です。

「男のくせに根性がない」と決めつけず、「大事なところで力が出せない」理由を知り、それを克服、または補うすべを一緒に考える。

「最近の若いやつは考える力がない」と決めつけず、「主体的に活動しない」のには何か理由があると、自分も含め、あり様を見直す。

そうして、進んでわかり合おうとする姿勢が上司には求められます。

さいごに

組織があるべき姿とは、「安心して自分の能力が発揮でき、メンバー相互間で協同し課題に取り組める場所」だと私は考えます。

ダメ行動をする上司には「自分が傷つきたくない」という思考が働いています

人間誰しも、傷つきたくない。上司もまた、自分の存在を認められていない、かわいそうな人なのかもしれません。

上司がどんな人でも、メンバーは勝手に成長できる。成長し、自分の価値を高め、組織を裾野から改革する人になりたいものですね。

  • この記事を書いた人

やくしじ

産業カウンセラー。個人向けの心理カウンセリングと、少年院のキャリアカウンセリングをしています。すべての行動には目的がある。熱意・不安・焦り・イライラなどの制御できない溢れ出す思いを全人的に受容し、自己理解を支援する。単発的な傾聴のニーズや、継続カウンセリングを通しての自己変容や目標達成を支援します。ご依頼はお問い合わせへご連絡ください。詳しいプロフィールはこちら

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