コツコツコツコツ……あ〜めんどくさい!
「コツコツ書く勉強」じゃなくて、暗記の「コツ」が分かったらこの長文の文章を覚えられるのに。
確実に暗記する方法なんてないだろうし、先延ばしにしていたら、また一夜漬けになっちゃう。
なんとかならないものか……
学生時代も、大人になったとしても、暗記の能力が高いと役に立ちますよね。
はっきりいって一回で覚える方法なんてないんです。
それでもコツを使って覚えれば少しは楽になる。
記憶のメカニズム:系列位置曲線を使った勉強方法をご案内します。
記憶効率のよい勉強のコツ
効率の良い記憶は、時間管理にある……!それを証明するのは系列位置効果なんです。
難しい概念なので以下で説明しますね。
まず単語帳学習のような「順番に提示された複数の単語を覚えるシーン」を思い浮かべてください。
連続で単語を記憶した後に確認テストを行うと、初めと終わりの単語はよく覚えている傾向があります。
それをグラフ化したものが、系列位置曲線というものです。
基本的に系列位置曲線は、短い学習時間の影響に適用されます。
例えば10個の単語を1分で覚える場合、難しい単語を始めと終わりに学習すれば効率よく覚えられるというテクニックとして使われます。
しかし実はもっと長い期間についても影響してくる可能性があるんです。
つまり1時間学習するとしても、その始めと終わりに学習したことは、効率よく覚えられるかもしれない。
アクティブラーニングでは必ず振り返りして、記憶効率を高めよう
アクティブラーニングの学びは「振り返り」により活性化します。子供たちはより高い理解度を得る。 しかし振り返る理由がわかっていないと、良い効果は発揮できません。 振り返りは3つの効果を生むのです。 目次 ...
系列位置曲線で勉強がはかどる根拠は?
ではなぜこのような効果があるのでしょうか?
系列位置曲線について以下の記述を見つけました。
- 学習期間の中間で記憶効率が下がる理由
一つの可能性は、前後に学習した事柄との混同です。中間で学習した内容は、その前後で学習した内容と近いはずです。 ー 実験心理学が見つけた 超効率的勉強法 : 竹内 龍人 著
言い換えるとこうなります。
- 学習期間の始めと終わりで記憶効率が高まる理由
- 学習の最初と最後の項目は、前後に記憶を妨げる混乱要素がないので覚えやすい、という可能性があります。
サボってテスト勉強の集中力をアップしよう。系列位置曲線の秘密
テストが近いのに勉強の集中力が持続しない。 次第にやる気がなくなって、全く記憶できなくなる。 食べ物とか音楽とか、そんなことには気を使ってんだけどなぁ。 家で勉強に集中する方法を知りたい。 中学生・高 ...
なぜ系列位置曲線が勉強の記憶を向上させるのか
では、それを実践に置き換える例を紹介します。
- (複数科目を学習している場合)勉強する科目の順番を毎日変える
- いろいろな項目をもれなく覚えられる
- 良い副作用として、マンネリが防げる
- 一回の勉強の流れをこの様にする
- 前日以前の振り返りテストをする。
- テキストを読み込む
- 重要な語句をテストの問題として蓄積していく
- 最後にそのテストをする
- 翌日以降に再度振り返りのテストをする(1でこのテストを使う)
3の"重要な語句をテストの問題として蓄積していく"
はテキストの重要な語句を付箋で目隠しするだけでも、十分振り返りテストとして活用できます。
こう考えると学校教育は系列記憶曲線をうまく利用している努力をしていますね。
独学の場合でも以上のような工夫をすれば、効率よく記憶できるでしょう。
さいごに
大人たちは勉強が義務付けられていません。
しかしそんな私たちでも専門知識・物事の分析材料など覚えることはたくさんあります。
勉強をライフワークにしている人・していない人で経験の差はどんどん開いていく。
浅い見識は深みのない人間と認識され、人気のない「嫌われ上司」になるかもしれません。
大人こそ継続的な勉強習慣を持ちましょう。
積極的に学習して自信を身に付け、豊かな人間関係を作ってくださいね。
- 今回のコツ まとめ
- 毎日学習の順番を入れ替える。
- 学習の始めと終わりにテストを実施する。
- テストを作りながら勉強をすすめる
- そのテストは難しい問題を始めと終わりに配置する。