具体的な自己成長プラン

自己成長の取り組みが分かる!簡単なPDCAサイクルの具体例

投稿日:2019-02-08 更新日:

自己成長の取り組みが分かる!簡単なPDCAサイクルの具体例

自己成長に努める。そう決意した。

しかし人が成長するためには何が必要か、いまいちピンとこない。

どんな目標や課題にチャレンジすればいいんだろう……?

前回の記事(自己成長を促すのは「やる気」。快感コントロールで意欲を保つ)で自己成長を促す方法を説明しました。

次に知りたいのは「取り組み」「具体例」ですよね。

どのように自己の成長を図ればいいのか

継続的な試行錯誤が心・技・体を育てる。

心理学やコーチングの見地に基づいた、自己成長の取り組みをご紹介します。

具体的な自己成長の目標設定

どんな目標でも成長できる

自己成長の目標と聞いて「はて?」と不思議に思います。

要するに自分が成長すれば良いわけですが、なにをしていいのやら答えが見えてこない。

そこで多くの社会人が望むような「なりたい」自分をいくつか例に出しましょう。

  • きれいな字を書けるようになりたい
  • 英語がペラペラになりたい
  • 痩せてキレイになりたい
  • すぐ怒らないようになりたい
  • 子どものやる気を出せるようになりたい
  • マーケティング手法を操れるようになりたい

多種多様な願いがありますよね。これらはすべて自己成長の目標として正解なんです。

新しい自分になれたとしたら、周りの人のためになにができるのか

このように考えれば自分の願望をかなえるのと同時に、周りの人も幸せにできる

社会のためになれる人って、優れていると思いませんか?

そんな優れた人に向かって一歩ずつ成長することが、自己成長を目指すコツです。

  1. 問題にぶつかり
  2. あきらめずに試行錯誤して
  3. 自分の価値観が変わり(解決方法が判明し)
  4. 問題が解決される

というプロセスを巡り、人は成長していきます。つまりこのプロセスが起こるような目標設定なら何でもいい。

ぜひしたいことを目標に設定してください。

ただし社会のためになにができるのかまで理解する。そのほうが努力は長続きしますよ。

この節でお話したことは以下の記事に詳しく書きましたので、こちらも参考になると思います。

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伸ばす?止める?目標の2方向性

例えば「英語がペラペラになりたい」というように、今の自分より能力を伸ばしていきたいという目標があります。

一方で「スマホゲームをする時間を減らしたい」というように、自分の足を引っ張っている悪癖を止めるという目標もある。

もちろんどちらも自己成長の目標として正しい。より良くなるように努力をすることが重要なのですから。

伸ばすことから始めても、止めることから始めても問題はありません。

(あいまいな例えかもしれませんが)能力を伸ばして悪癖が止むこともあれば、悪癖を止めてからじゃないと能力が伸ばせないこともある。

強いて言えば、僕のおすすめは悪癖を止める目標から立てることです。

止めるという目標のゴールは、ほぼ時間の捻出につながる。

  • スマホゲームを止める→空き時間が増える
  • 酒をやめる→冷静でいられる時間が増える
  • どか食いを止める→ダイエットをしなくていいので時間が増える

こういった物質的な依存を止めると、確実に自分の時間は増えます。

また物質的な依存以外にも止めたいことはありますよね。

というように性格改善もタイムマネジメントに効果があります。

自分が嫌いな悪癖があれば、止めることから始めましょう。

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心・技・体はバランス良く

一つのことに集中したほうが、目標達成に近づくケースもある。

しかし心・技・体のうち満たされていない部分があると、努力の足かせになってしまいます。

例えば英語がペラペラになりたいという目標で考えてみましょう。

  • 英語がペラペラになりたい→「技」術の目標

ですよね。しかし技術がほしいと一生懸命がんばったとしても、心と体の調子が悪いと思うように成長しない。

「心」が弱い
  • 集中力がない→気が散る
  • イライラしてしまう→サボりたくなる
  • 落ち込んでしまう→すべてを投げ出したくなる
「体」が弱い
  • 体力がない→すぐに疲れてしまう
  • 体調が悪い→覚えるどころじゃない
  • 姿勢が悪い→慢性的な不調を抱える

このことからわかるように、心と体は技術を支えるための基礎になる。

自己成長の取り組みをする初期段階で心と体に弱さを感じるようなら、同時進行で鍛えたほうが効率よく技術が伸ばせます。

心と体を鍛えるためのトレーニングは、短い時間を積み重ねる形で行うのが一般的です(集中して鍛える方もありますが)。

しかしなるべく毎日欠かさずトレーニングに取り組むことで、心と体は高いパフォーマンスを発揮しやすくなる。

一日のスキマ時間を使って、心と体に向き合う計画を立てましょう。いくつかトレーニングの例を出してみます。

心を鍛えるトレーニング例
心を鍛えるトレーニング例

上げるとキリがありませんが、要するに心理学的な学びをする・運動をする習慣をつけるのがおすすめです。

心と体は(とくに心は)鍛えるほど技術の習得を促進する。

しかし肝心の技術がないと仕事や社会貢献には役立たないので、心技体の「技」も重要だということを忘れてはいけません。

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自己成長の取り組みをPDCAで実践

自己成長の基本は試行錯誤

前述で述べた通り、成長は

  1. 問題にぶつかり
  2. あきらめずに試行錯誤して
  3. 自分の価値観が変わり(解決方法が判明し)
  4. 問題が解決される

というプロセスに沿って行われます。つまり試行錯誤をして気づいたことが、成長そのものなのです。

試行錯誤の効率を高められれば、自己成長はどんどん促されます。

そこで役立つのがPDCAサイクルです。多くの社会人が一度は聞いたことがある言葉でしょう。

PDCAサイクルは大きな枠で見た試行錯誤と解釈できる。小さな気づきではなく、行動を効果的に変える大きな気づきをもたらします。

ここでは非常にシンプルなPDCAサイクルのパターンを解説します。

  • P(Plan)計画→仮説を立て、行動をした結果を予測する
  • D(Do)行動→行動を実行する
  • C(Check)検証→立てた予測と結果を比べる
  • A(Action)改善→比較して結果が良かったら継続、悪かったら改善策を立案する

非常にシンプルなPDCAサイクル

図で示した見本のようにPDCAサイクルを繰り返せば、行動の非効率なところに気づく。

得た気づきを活用し効率の良い行動スケジュールを検討します。

これを「英語がペラペラになりたい」という具体例で示してみましょう。

行動は効果的だったが、予測の調整が必要な場合

ステップ1「P:当初の行動計画」

英語がペラペラになるためには単語をたくさん覚えれば良さそうだな。英単語帳の「DUO3.0」が自分の実力にあっているようだ。

それではDUO3.0に毎日1時間取り組もう。学んだ単語は単語カードに書き込もう。

前日に覚えた単語を単語カードでテストしよう。間違っていたら復習しよう。

ステップ2「P:結果の予測」

一週間で新しい単語を50語覚えられたら年間で約2500語だ。2500語も覚えられれば読解力は飛躍的に高まるだろう。

一週間で英単語を50語覚えられると予測を立てよう。

ステップ3「D:計画を実行する」

Cut in……conversation……復習は理解できているようだ。今日覚えるのは……

ステップ4「C:結果と予測を比較する」

今週覚えた単語は58語、予測は50語……結果はプラス8語なので成功だと言えるな

ステップ5「C:行動の負担が適切だったか検証する」

DUO3.0が覚えやすくて適切だ。集中力が切れそうな日もあるけれど、1時間の勉強時間は妥当だろう。

行動は変更しなくてよさそうだ。

ステップ6「C:予測の数が実力値からかけ離れていないか検証する」

新規単語が一週間50語の予測は適切だっただろうか?

今週は58語も覚えられた。予想よりだいぶ多かったな。もう少し目標を上げてみるか!

ステップ7「A:行動の改善策を策定する」

がんばれば60語くらいなんとかなりそう。

来週はDUO3.0を1時間とりくみ、英単語を60語を覚えられると予測を修正する。

→ステップ3(D:行動)に戻る

行動が不適切だと判断した場合

ステップ1〜3は同上

ステップ4「C:結果と予測を比較する」

今週覚えた単語は15語、予測は50語……結果はマイナス35語なので完全に失敗だな

ステップ5「C:行動の負担が適切だったか検証する」

正直にいって難しすぎた。自分の実力が足りなかったようだ。基本文が理解できない。勉強をするのがつらかった。

自分にはまだDUO3.0は適してなかった。新しい計画を立てる

ステップ6「A:行動の改善策を策定する」

もっと基礎的な勉強からやり直したほうがいい。書店で立ち読みしたキクタン4000には、知っている単語が多かった。

復習も兼ねて、キクタン4000を一冊やりきれば、DUOの基本文を理解できる基礎力が付きそうだ。

→ステップ2(P:計画・結果の予測)に戻る

このようにC:検証の結果、行動パターンに変化が現れます。変化が起こったら調整していきます。

実のところ単に英語を学習することと、自己成長ために英語を学習することには、明確な違いがありません。

しかし前節でお話した心技体のバランスを整えることで、英語という技術の習得が促進される。

技術だけではなく心と体も鍛えるように意識するのが、自己成長につながる技術の鍛錬と考えられます。

成長とは試行錯誤を重ねること。自分の強みを育てる効率的な方法
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序盤は完コピでOK

何かを習得しようと思い立ち、まず困るのが「どうしたらいいのかわからない」ことです。

そのためノウハウが掲載されているウェブページや書籍を見て、やり方を学ぼうとしますよね。

誰かのしたことをマネる……それが当初における大正解かと思います。

しかしただマネをするだけではもったいない。

徹底的に完コピするんです。

完コピとは誰かのしていることを寸分の違いもなくマネること。ノウハウ情報に書いてあるやり方を完全にやりきる。

もちろん事情があって作業時間を減らさなければならない人もいるでしょう。それでもできる限りで構わないので完コピを目指します。

そうすると先人の思考が見えてくる。

実力のある人がなにを考えてるのか知ることで、ノウハウが生きた情報になり、やっと自分の知識になるんです。

ノウハウを書いた人は自分よりも才能が豊かで、難しいことでも簡単にできるのかもしれません。

努力の差ではなく、才能の差を明確に理解できたら、自分なりのやり方を求めましょう。

しかし先人とまったく同じことをしないと、やり方が悪いのか、才能が無いのか区別がつかない。

むしろ才能など本当はどうでもいいんです。自分が成長したいから難しい課題に取り組んでいるわけですから。

絵の才能がまったくない人が、努力して少々描けるようになっても、社会的な成功は得られないでしょう。

しかしそれでも必要としてくれる人は必ずいる。その人のために描ける絵があるんです。

成功したいのなら「成功する」という願いに向かって走ればいい。そこは間違えてはいけません。

己を高める覚悟を決めたなら、まずは自分の才能を知るためにノウハウの完コピを徹底しましょう。

ちなみに適切な価値観が身につけば、才能は後天的に伸びていきます

先人の考えを知ることが、上達の近道であることは間違いありません。

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目標を一気に欲張らない

どんな業界でも第一線で活躍する人は、アウトプットが優れています。

当然のことですよね。彼らの表現が多くの人に受け入れられているからこそ、一流でいられるわけです。

  • イチローは成績だけではなく、スポーツマンとして尊敬できる人格を持っている
  • 村上春樹は作品の面白さだけではなく、ユニークな作風が文学界に影響を与え続ける
  • 堀江貴文はビジネスの巧みさだけではなく、新しい思想が社会に革新をもたらす

もちろん彼らは天才なのでしょう。努力をしたから一流になれたのか、きっかけがあって一流になれたのかは分りませんが。

一つだけ確かなのは生まれてきた時点で天才だったわけではなく、努力が重なって天才に見えるようになったという事実です。

トップに立つ前には自分より実力がある存在が周りにたくさんいた。

そんな環境の中で腐らず着実に実力を伸ばし、今は一流と呼べる存在に成れた。

なぜでしょうか?

僕は天才とは程遠いので理由を断言できませんが、一つだけ言えることがあります。

やりきる力があるから。

そうなんです。彼らは確かに他者と比べて成長のスピードが早かったのでしょう。しかしそれでもやりきるためには困難を乗り越えている

やりきらなければ一流になれるどころか、誰かの役に立つ実用的な技術は身につきません。

一方でやりきりさえすれば、多くの人の問題を解決できる存在に必ずなれる。天才にはなれないかもしれませんが、それでいいんです。

やりきれない理由の多くは、

  • 実力がないうちから結果を欲しがり、だめな自分に嫌気がさす
  • とりわけ有能な人と比較して、才能がないといってあきらめる
  • 今うまく行っている状態が失われるのを恐れ、新しいチャレンジに飛び込めない

という感じでしょう。

これらに共通するのは「自分はできて当たり前なんだ」という幻想を捨てきれず、自分を過大評価してしまうことです。

結果として理想と現実のギャップが受け入れられず、自己否定を繰り返し、重圧に耐えきれず挫折する。

大事なのは自分のすべきことを見極め、謙虚に一歩ずつ成長を続けることです。

高望みをせず、しかし決して諦めず、やると決めたことをやりきる覚悟が求められる。

僕はチャレンジに必要なペース管理の考えを「坂の理論」といって図解しています。以下が参考になるかもしれません。

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おさらい

あなたは何をやってみたい?人に自慢できるような望みでなくてもいい。

今の自分を変えようとする努力が、自己成長の取り組みです。

したいことをしてもいいし、やめたいなぁと感じる悪癖を手放してもいい。

どちらも努力が必要なことです。がんばれば心技体は育っていく

がむしゃらに行動するよりも、論理的な試行錯誤を積み重ねたほうが自己成長は早い。

初心者のうちはノウハウを完コピしてみる。完コピを実践して先人の考えを知った上で、あれこれ工夫していくんです。

高望みせず、一歩ずつ成長を続けることを楽しみましょう!

  • この記事を書いた人

やくしじ

産業カウンセラー。個人向けの心理カウンセリングと、少年院のキャリアカウンセリングをしています。すべての行動には目的がある。熱意・不安・焦り・イライラなどの制御できない溢れ出す思いを全人的に受容し、自己理解を支援する。単発的な傾聴のニーズや、継続カウンセリングを通しての自己変容や目標達成を支援します。ご依頼はお問い合わせへご連絡ください。詳しいプロフィールはこちら

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