勉強・経済・営業・マーケティング・コーチング・意志力・対人関係改善・・・きりがないほどの分野に関わる心理学。
心理学を知れば、人が関わる分野の情報吸収能力が格段に向上します。
成長する上での基礎となる、これからの社会に求められる心の学問。
学ぶことで己を知り、家族や仲間、会社・学校・地域・社会でのさまざまな出来事に対し、建設的に向き合う力が付きます。
そんな最重要学問について系統的に学べるのが、心理学検定です。
心理学検定とは、 これから心理学の勉強に取り組もうとする人に最適な検定試験。
広く浅く勉強をすることで、自分にとって必要な学びに出会えます。
心理学とは人を成長させる学問なのです。
目次
心理学検定とは、どんなメリットがあるのか?
心理学検定の認定級を取得したら、資格を使ってウハウハ・・・なんてことはまったくありません。(そりゃそうか)
しかし多くの場合、難関な資格試験を取得しただけでバラ色の人生なんてありえません。
重要なのはその要素(資格や認定級)を「どう生かすか」という戦略性。
心理学は仕事・会社・勉強・学校・家・地域・社会・経済・・・と、人(自分を含む全ての人間)が関わる多くのシーンで力を発揮する学問。
そこで学んだことを生かせるシーンがとことん多様なんです。
個人的には人類の基礎教育として、もっと多くの人たちに心理学を学んでほしいと思っています。
自分が抱える不安の原因を理解し、最適な対処をする。
傷つけてしまった相手の心を受容できる冷静さを身に着ける。
うまく行かなくても熱くならず、仕事や勉強の改善方法を分析的に考えられるんですよ。
心理学って最強の学問ではないですか?
心理学検定によって優遇される資格条件など
- 日本カウンセリング学会の入会資格
- 日本応用心理学会の入会資格
- 健康心理士の資格取得申請条件
- 目白大学大学院 心理学研究科 現代心理学専攻の一般入試・社会人特別入試の小論文試験免除
それぞれ詳しい条件があります。必ずこちらをご覧ください。心理学検定の活用・メリット
就職は有利になるか
就職の条件として心理学検定認定級が設けられてる職場は見つかりませんでした。
しかし、「心理学検定 ○級」と履歴書に書けます。
心理学を重視している採用担当官からの印象は良くなるかも。
また、採用担当者の性格によっては、「心理学検定特一級だと!すげー!絶対にこの人は仕事ができる!!」というハロー効果(認知バイアス)をもたらすかもしれませんね。
基本的な心理学検定の情報
心理学検定とは、一般社団法人日本心理学諸学会連合が認定している心理学の学力を測定する検定試験です。
詳しくは、心理学検定のホームページまで。
何を勉強するのか
試験科目は10の領域に分かれています。
A領域 | ||||
1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
原理・研究法・歴史 | 学習・認知・知覚 | 発達・教育 | 社会・感情・性格 | 臨床・障害 |
B領域 | ||||
6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
神経・生理 | 統計・測定・評価 | 産業・組織 | 健康・福祉 | 犯罪・非行 |
興味が高い科目や、理解しやすい科目を選びチャレンジできます。
苦手な分野に無理やり挑戦して、「あ”〜」と頭痛に悩まなくていいですね笑。
受験科目を選ぶコツですが、各領域にはそれぞれ対応関係があります。
この図の点線でつながっている領域は、深い対応関係にあります。
特に学習する順番にこだわりがなければ、そのペアをまとめて勉強すれば良い。
申込みができる人の条件は?
特に条件がないので、誰でも申し込みができます。
臨床心理士のように、高度な学歴による制限がありません。
ちなみに問題文は日本語です。
検定費用はおいくら?
【 個人申込の場合 】
- 3科目以内 6,480円
- 6科目以内 8,640円
- 8科目以内 10,800円
(中略)*一括申込みは20名以上とし、受検料は個人申込より1人一律1,000円割引となります。
(中略) *団体会場は40名以上かつその大学を受検会場にする場合のみで、受検料は個人申込より1人一律1,500円割引となります。
心理学検定より
実地試験のみで、検定費用は安い。
認定級の合格基準は?
2級を取得するためには3科目・1級は6科目の合格が必要です。
各級には細かく基準が設けられているので注意。
特1級 A領域の5科目、B領域の5科目の10科目すべてに合格(申請が必要です)
1級 A領域の4科目を含む合計6科目に合格
2級 A領域の2科目を含む合計3科目に合格
心理学検定より
心理学検定公式問題集2018年度版より、各領域の関係
点線でつながっている領域はかぶっている出題範囲が広い。
ちなみにA領域よりB領域のほうが難しいという評価を耳にします。
より専門的な知識なのでそう思われるかもしれませんが、初学者から見たら大した差はありませんよ。
履歴書にかける?心理学検定の難易度を考察
心理学検定の公式によると、大学卒業程度の心理学知識ということ。これなら履歴書にかけそうですね。
心理学をはじめて勉強する人にとって、出題される問題はかなり難しいです。
具体的な合格基準が心理学検定公式問題集2018年度版に記載されていました。
各項目の合否判定の基準は、約6割の正答率を目安としています。ただし、出題問題の難易度によって基準が変動する可能性があります。
引用:心理学検定 公式問題集 2018年度(リンク先は2019年度版)
このことから考えると、大学の心理学科で学ぶような知識の問題に6割も答えなければならない……。
かなり知識がある人ならまだしも、初心者にはかなり難しそうです。
しかし当ブログのように体系的な試験対策を講じれば、合格の可能性はぐっと高まるでしょう。
実のところ心理学検定は、それほど深い知識を求めていません。
公式から発売されている心理学検定基本キーワード集は、じっくり取り組んでも10〜15時間で読み通せるほどの内容です。
基本キーワード集に加え公式問題集と一問一答問題集に合わせて取り組めば、心理学初心者でも検定一級合格は100時間あれば達成できる。
つまり試験3か月前から1日1時間ほど勉強すれば1級に合格可能だと、私は予想しています。
受験日時・開始時間・時間割・申込みのタイミング
過去の心理学検定開催日は第10回:8月20日(日)・第11回:8月19日(日)。
このことから、8月の第3日曜日に実施される決まりがありそうです。
ちなみに第10回と第11回の試験日スケジュールはこちら。
会場入室開始時刻 | 12:30 |
着席締切時刻 | 13:20 |
受験開始 | 14:00 |
3科目受験者終了時間 | 15:00 |
6科目受験者終了時間 | 16:00 |
8科目受験者終了時間 | 16:40 |
1科目20問、1科目あたりの時間は20分。1問にかけられる時間は1分。いくつかの問題は文が長いので注意。
第11回心理学検定での申し込みができる期間は5月18日〜6月20日。
毎年5月中旬には申込みをする心構えをしておきましょう。
参考:心理学検定の問題例
心理学検定の問題文は小難しいので、何を問われているのか理解するのが一苦労。
しかし、答えを4択の中から選ぶ「再認テスト」。
完璧に覚えていなくても、推測して回答すれば正答率が上がります。
とは言っても、公式本には載っていなかった全く知らない知識の問題が頻出します。
余裕があれば、幅広い教材で学びたいところです。
実際の過去問(2016年分)
[A領域:原理・研究法・歴史]より
調査票(質問紙)を用いた調査法による心理学研究において本調査の前に予備調査を行う目的として、最も妥当なものはなにか。
- 予備調査と本調査の結果の相関に基づき、本調査が適切に行われたかを確認する。
- 本調査で用いる質問項目や質問の量・時間を決定する。
- 時間経過による回答の変化傾向を調べる。
- 本調査のサンプル回収数が予定より少ない場合に予備調査のサンプルで補う
[B領域:神経・生理]
神経伝達物質に関する説明として適切なものはどれか。
- ノルアドレナリンの選択的再取り込み剤は主に認知症治療に用いられる。
- グルタミン酸は興奮性の神経伝達物質である。
- コカインはセロトニンの再取り込みを阻害することで強い快をもたらす。
- アセチルコリンエステラーゼはアセチルコリンの前駆物質である。
心理学検定公式問題集2017年度版より
おさらい
心理学検定に取り組むことで心理学について理解が深まったら、俯瞰的で広い視野が得られます。
多様な物事の見かたが身につき、確実に成長できる。
真摯に心理学に向き合い、さまざまな可能性を手にしてください。
ただし、対策が遅くなると合格できない程度には難しい試験。
絶対、3か月前から勉強を始めてくださいね!
真摯に心理学に向き合い、さまざまな可能性を手にしてください!
心理学検定を攻略する