他者に流されない強さ

仕事が忙しすぎる。断りたい仕事を断らずなんとかするアイデア

投稿日:2018-10-19 更新日:

仕事が忙しすぎる。断りたい仕事を断らずなんとかするアイデア

仕事を振られすぎてストレスを感じている。それを誰かに相談すると「嫌なら断ればいいじゃん」と言われてしまう。

断れないから仕事を請けている。そんなふうにバッサリ言われてもどうして良いのかわかりません。

「嫌われたくない」という気持ちは断れない理由の1つ。世間ではこの感情は「弱い」と思われている。

しかし「嫌われたくない」と思うのは当たり前のこと。その敏感な心の気づきを活用してストレスもなくなっちゃえば最高だ。

断らずに依頼をこなす仕事術を生かせば、そんな理想がかないます。

忙しすぎるなら仕事を断る……それ以外の選択肢もある

仕事は簡単に断れない

そもそも仕事を簡単に断れないのは、環境的な要素が強い。

考えを言っても反論ばかりされるような環境だと、自分の意見を言うのは大変ですよね。

言われた仕事をしっかりすれば、相手に嫌な思いをさせないから、つい無理をしてしまう

言われた仕事を真面目にするのが評価される文化だったら?自分の保身のために仕事は断れませんよね。時間がかかってもやり遂げたいと思うはず。

また、個人の性格によって断るのが嫌だと思う傾向もあります。

幼少期から目上の人に行動を強制され続けていれば、言われたことをするのが「当たり前」になる。

「自分がやらなければならない」と、責任感が強すぎて強迫観念を持つ人だっている。

さまざまな要素が仕事を断れなくさせている。だから、断れないのを無理やり断るのは、負荷が強くて心に負担がかかる

なんとか「できません!」って突っぱねても、嫌われてしまうかもしれません。

嫌われたくない気持ちを大切にする

仕事を言われるがままに請けてしまう理由の1つは「嫌われたくない」から。

嫌われたくない相手は上司・同僚・クライアントなどの関係者ですよね。

なぜ嫌われるって思うんでしょうか?迷惑をかける・怒るかもしれないというのを、自分で勝手に予測してしまい恐れている

そのため、自分を犠牲にし仕事を受動的に請け続ける。そして、ストレスがたまってしまう。

しかし、嫌われないように仕事をすれば、周りの人は助かりますよね

自分で大変なことを請け負っているんですから、人よりもたくさん仕事をしている。自分に仕事が集まれば、得をする要素も多い。

嫌われないという気持ちを簡単に捨ててはもったいない。嫌われたくないことで気づいたことを有効活用できる。

要するに、恐怖におびえ自分を犠牲にしなくても良い。さまざまな手段を考えて仕事を終わらせば、誰にも嫌われることはないんですから。

仕事を頼まれる理由

仕事を振られる量が相対的に多い場合、仕事を頼みやすい人と思われている。そのパターンは2つ。

信頼されているから

仕事ができる人と思われている。早く終わせられるとか、内容が丁寧だとか。仕事の成果が良好なので依頼をされる。

依頼者は安定を求め、好意がある人に仕事を頼む。他の信頼できない人には仕事をさせたくない

よく思われているからこそ、無理をして燃え尽きてしまうのは損失が大きい。依頼が多すぎる状況を好転させて、信頼をさらに深めたいですよね。

やりやすいから

一方で、やりやすいといった理由で頼まれることもある。

依頼者の支配下にあったり、友だちのように甘えられたりしている。依頼者は仕事を依頼することでストレスを感じたくない。つまり余計なことを考えたくない。

そんな依頼者は、他の人に頼むのを嫌がっている。他の人との関係が悪いかもしれないし、立場が弱いのかもしれない。

この理由の場合、仕事の評価が高いとは限らない。ただし、仕事を依頼されている事実があるので、うまく生かせば信頼を獲得できる。

自分を犠牲にしない

無理な残業で解決するような手段は多用してはいけない。心の負担が大きく、燃え尽きる原因になります。

そして、時間を浪費して仕事を終わらせるやり方では、能力は成長しない。考えることを止めているだけだ。

依頼された仕事でも主体的に取り組めれば、最適な解決方法を見つけられます。考えて、新しい発見をして、できることを増やしていく。そうすると、能率的になり仕事が速くなる

めんどくさがらずに考えれば、革新する

依頼の「生かし方」を考える

もちろん、仕事を無制限にこなしていくのは無理。なので、ただ受動的に仕事を請けずに、仕事自体の考えかたを変えていく必要があります。

仕事を依頼する側・請ける側というのは、どうしても発信・受信の関係になる。受信側は請ける・断るの2択を迫られているように感じます。

断っているだけでは、物事は進展しない。断られた依頼主が対応策を考えられなかったらどうなるのでしょうか?無理やりその仕事を終わらせて、関係者間にネガティブな空気が流れますよね。

つまり、「断るだけ」は、「言われるがまま」と同様に「他人任せ」の判断ということ。

では、断らないほうが良いということ?そうではなく、請ける・断るという固定された選択肢を取っ払う

やる・やらないの二択ではなく、その仕事を生かすには何が最適なのか考えることが大事。

そうすると、やる・やらないの中間が見えてくる。人・場所・時間など、もっと範囲を広げて考えられる。

請ける・断るではない考え方

そもそも依頼主は困っているから仕事を誰かに依頼します。それを「請けない」のは、その人を助けられないということ。

だからといって、すべての仕事をそのまま請けられない。自分の時間に限界はある。依頼自体に問題があるかもしれない。

依頼者は仕事が終わらないことで、他の誰かに怒られるかもしれない。顧客にサービスを提供できないかもしれない。依頼者にも都合があります

依頼者はその仕事が必要だと判断したら、内容を詳しくわかっていなくても依頼してくる

そこで、仕事内容を分析したら依頼主が考えつかなかった方法が見えてくるかもしれない。請ける・断るではなく、助けてほしい・助けるの関係なら、考え方の幅が広くなります。

依頼者から意図を引き出す

会社の上司が仕事を依頼しているとします。その上司は仕事内容をしっかり把握している。しかし、なぜむちゃな依頼をしてくるのでしょうか?

上司がテンパっていて、チームの管理がおろそかになり、仕事の配分がめちゃくちゃになっているかもしれない。

または、なにか別の意図があり、あなたに依頼しているかもしれない。メンバーの成長を考えてくれているのかもしれないし、もしかしたら単に悪意かもしれませんが。

どちらにしろ、むちゃな仕事の依頼があれば、なぜ自分に依頼をしたのか意図を聞く。それだけで、嫌われるかもしれないという不安は軽減する。

イエス・ノーに執着せず、常に最善策を考える。

忙しすぎても断わらない。4つの仕事術

仕事自体にやる意味があるのか検討する

依頼者の側に立ってみると、発生する仕事を何も考えずにホイホイ依頼すれば非常に楽だ。しかし、やる意味のない仕事をするのは無駄が生じます。

依頼を受けたら、その仕事の必要性を検証する。

  • 慣例的にしている仕事がすでに陳腐化している
  • 依頼者も誰かに依頼されて無根拠にやらなきゃと思っている
  • 他に有効な代替策が考えられる
  • 求められる効果が他の仕事と重複している

もし自分に余裕があっても、この検討はしたほうが良い。誰かが見つけなければ、無駄が生じてしまう。知らないうちにしている無駄な仕事って意外に潜んでいますよね。

なにか不必要な点が見つかったら、依頼主と相談し適切な処置を取りたい。

仕事の速度と精度を見積もる

内容が分かれば十分な書類を、細部までこだわって美しくする。グッとくるプレゼン資料を作りたいのに、初期設定のフォントでチープ感が出てしまう……。

仕事の見積もりが甘いと、無駄な作業が生まれます。

仕事を振られたら、その仕事の完成形について、依頼者と打ち合わせる事をおろそかにしない。

今までの当たり前を信頼しない適切な精度の仕事を、できるだけ早くこなせれば、お互いに満足できます。

仕事のために必要な時間をあらかじめ算出し、計画的な仕事をする。打ち合わせの手間を惜しまないほうが、結果として仕事は能率的になります。

他の人に振り分ける

依頼者の代わりに仕事を誰かに任せても良い。その場合、関係者に気を配る必要があります。

依頼者に代わって仕事を配分すると、間接的に依頼者と仕事の受諾者関係性ができる。配慮をしないと、依頼者の意図をゆがめてしまう場合がある。

  • あなたに仕事をさせたかった
  • 依頼を否定されたように感じた
  • 関与したくない人物と関わった
  • 他の人を信頼していない

同様に、仕事をお願いする人にも配慮をする。

  • 依頼者が嫌い
  • すでにテンパっている
  • 面倒
  • したくない仕事だ

このように、一方的な仲介をせず、お互いに気持ちや態度を把握する。自分の行動が、周りの人同士に関係を作ることを理解しておく。直接、相手に聞けない場合は、できる限り気を配る。

配慮ができて間接的に管理ができる立場になれば、組織内で影響力を持てる

依頼者と他のメンバーに新たなつながりを作れるかもしれない。仕事を任された人は、やりがいを持てるかもしれない。

こうすることで、自分に信頼が集まってくる

よく仕事を振られる人はチャンスが多い

最悪の上司にも影響力を発揮する

依頼主によっては、一筋縄ではいかない人もいます。

例えば、自分の感情を最優先にし、部下を抱え込んだり攻撃したりするような上司。組織を俯瞰して見れず、何を目指していけば良いのかわからないので、いつも後ろ向き

そんな人を相手にするのはしんどいですが、自分で何かしらの行動を起こさなければ、ずっと苦しめられます

その人の反応を観察して、どうしたら前を向けるのか作戦を考えてみる。言っても変わらないのなら、餌やワナを仕掛ける。人事権限がある人との関係づくりをする。

どんな状況でも、されるがままでは何も変わりません。現状を変えるなら主体的な行動が絶対条件です。

おさらい

仕事の依頼が多すぎると、自分を客観的に見られなくなり、苦しい思いをしてしまう。

しかし、依頼が多いということは、信頼を深めるチャンスでもある。自分のアイデアを引き出す習慣があれば、多様な行動パターンが取れます。

主体的な意識を持ち、上下関係に縛られず、依頼主を助けるつもりで作戦を講じていく。そうすれば仕事を断らなくても良い結果が生まれる

一般的に「嫌われたくない」という意識は「弱さ」だと思われています。しかし、その本質を知れば自分の「強さ」に変えられます

仕事を多く抱えてしまう人は、少しだけ考えを変えたら、絶対に伸びる!

  • この記事を書いた人

やくしじ

産業カウンセラー。個人向けの心理カウンセリングと、少年院のキャリアカウンセリングをしています。すべての行動には目的がある。熱意・不安・焦り・イライラなどの制御できない溢れ出す思いを全人的に受容し、自己理解を支援する。単発的な傾聴のニーズや、継続カウンセリングを通しての自己変容や目標達成を支援します。ご依頼はお問い合わせへご連絡ください。詳しいプロフィールはこちら

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