自制心を鍛えるアイデア

集中力アップの方法はウルトラディアンで決まり!仕事も勉強も

投稿日:2018-10-08 更新日:

集中力アップの方法はウルトラディアンで決まり!仕事も勉強も

自宅で「仕事をがんばるぞ!」と意気込むも、気がついたらスマホをいじっている。やらなきゃ、という焦る気持ちと、仕事に向き合いたくない気持ちの葛藤・・・それが自分を苦しめる。

一方で、仕事をバリバリやっているのに、空いた時間にしっかり遊んでいる人。そんな両者の違いとはなにか。

それは自分なりの「集中メソッド1」を持っているから。

数ある集中メソッドから、著者が実践して一番効果が高かったウルトラディアン集中メソッド」を紹介しよう。集中力がない状態が、どのように改善するか実感してほしい。

こんな人におすすめ

  • 自宅でする仕事や勉強のように、時間を調整できる人におすすめのメソッドです。
  • 応用すれば、勤務時間の決まっている人でも活用できます。

自宅仕事で集中力が保てない理由

誰もいない空間で仕事をすると集中力を失いがちだ。人は周りに誰かいるほうが集中力を保ちやすい社会的促進という性質がある。

自宅で集中力が保てない人は、オフィスで働いたほうが良いのか?

そんなことはない。締切が迫ってきたら必死で仕事をするでしょ。そこで発揮される集中力は人がいる・いないを問わない。非常にたくましい集中力が、今まで何度もあなたを救ってきたはずだ。

実は周りに人がいるっていうのは、そこまでメリットにならない。個人差はあるが、常に緊張しているので、デメリットのほうが大きい。

じゃあ、何が悪いって?「環境」が悪いのだ。

いつでも寝れてしまう

自宅作業なので、もちろん眠れる環境がある。行き詰まったり疲れたらベッドにごろんってしていないか?

それだけで済んだら良いが、そのまま寝落ちしたり、スマホ(スマートフォンの略)のYouTubeやSNSに心を奪われる。それじゃあ仕事は進まない。

スマートフォンをいつでも触れてしまう

作業デスクの上に、スマホをおいていないだろうか?ちょっとした検索はスマホが便利だし、仕事を快適にするアプリも入っている。

しかし、だらけている時にもスマホを使う。その誘惑が目の前にあったときの影響は計り知れない。子どもの机の上に、起動中のNintendoスイッチがあるようなもの。集中などできるはずがない。

さらに、頭を使うクリエイティブな作業や難しい課題に取り組むとき、脳は苦痛を感じ楽な方に逃げようとする。その楽な方とはまさにスマホだ。

YouTubeをBGMに使ってしまう

YouTubeには作業動画という使い方がある。集中して作業している時に、BGMや雑音が入ることで、さらに気分が乗ってくる。

実際に、全く無音の状態よりも、多少の雑音が聞こえるほうが集中できるという研究結果もあるようだ。実際に音がするほうが集中できると話す人もいた。

しかし、YouTubeを使うデメリットは大きい。まず、しばしば広告が入るから気が散る。そして興味をそそる動画が始まったら見たくなってしまう

YouTubeの画面が見えているとなお悪い。基本的にウェブメディアは画像やタイトルで人の気を引きクリックさせようとする。ダイエット中の人がとんかつ屋で勉強しているみたいなもんだ。

人はYouTubeをいつ楽しむ?多くはだらだらしているときだ。だらだらしているときに使うものを手元に置くのは、現実逃避の材料になる

音楽や環境音BGMは、音楽専用のプレイヤーで再生すればよいのだ。

私物パソコンで調べ物をしてしまう

自宅で仕事をする職種の多くは、パソコンを活用する。また勉強でも、インターネットは便利だ。すぐに詳しい説明にたどり着ける。

私物パソコンで気をつけたいのは、必要のない情報が誘惑してくること。

パソコンだと文章を下部まで読まなくても、画面の右側に他の記事への誘導がある。魅力的なタイトルの「関係のないページ」が目に入った途端、それをクリックしたい誘惑にかられてしまう。

またパソコン本体ブックマークにも暇つぶし用のコンテンツを登録していないか?暇なとき、そのブックマークを無意識にクリックする癖はないか?私物パソコンには誘惑がたくさんある

集中力のなさは人の限界を引き下げる

人の知性はいつまでも進化する可能性を秘めている。たとえ年を取り発想力が鈍ったとしても、蓄積された知性はどんどん研ぎ澄まされていき説得力を高める。つまり人は成長し続けられるのだ。

高い集中力があれば人一倍の経験と成功体験が得られる。それが知性となり成長を促進する。

今、このだらだらした習慣をやめないと、考え続けられる人との差は開く一方だ。

締め切りからの開放は痛みをともなう

締め切りに追われて、なんとか仕事を終わらせたら、仕事からの開放感で気分が良い。

しかし、プレッシャーや自己嫌悪・失敗への恐れといった不安な気持ちを乗り越えて感じた達成感は痛みを伴う

人はギャップのある快楽に弱い。不安という苦しみが締め切りに間に合って解消し、余計に気持ちよく感じただけだ。そしてそのギャップの快楽を学習し、知らないうちにとりこになる。

仕事への刺激が薄れていく

集中ができないと、本来発揮できる能力を生かせない。そうすると、間延びした時間が続き、刺激が感じられない。

ある一定の負荷を乗り越えてこそ、成長はできる。刺激がない状態では成長をする条件が足りないのだ。

刺激がないと達成感も得られない。達成感は快感、それもまた成長をするときの道しるべとなる。それを得られないのは、みすみす成長を逃しているようなものだ。

成長が止まった時間が長くなるほど、仕事は魅力を失っていく。輝く希望を持って初めた仕事を、生活のためだけと割り切るようにはなりたくない。

仕事時間が超過する

だらだらした時間は作業効率を落とす。そうすると仕事がなかなか終わらない。

それよりも問題なのは、自分の仕事量を把握できないということだ。だらだらしているときと、締め切り前の集中力では、仕事量が大幅に異なる。

人は自分の能力を高く評価してしまう。つまり、締め切り前の自分こそが本当の実力だと認識するのだ。本来はだらだらもその人の能力なのにも係わらず。

そのため、見積もりが甘く、自分の能力を超える仕事を受注してしまう。結果、遊ぶ時間を犠牲にして、働き詰めてしまうのだ。

心が病む

仕事中、現実逃避を繰り返ししてしまうと、逃げぐせがつく。

現実逃避はわかりやすく快感を与えてくれるので、脳が学習して欲しがってしまうのだ。それを繰り返していくと、仕事は逃げられるという条件反射が身につく

しかし、わざわざ苦しみながら仕事をしたいとは思っていないはず。なので逃げる自分に不信感を持ってしまう。自分は何をしてもムダだと思い、自分にあきらめを抱く。

自尊心がない状態が続くと、喜びを感じる力が減る。つまり心が病んでしまうのだ。

仕事がはかどるウルトラディアン集中メソッドとは

このまま仕事を続けるといずれ心を病むかもしれない。それを防ぐために自己コントロールをして、いつでも集中できるようにしたい。

それをかなえるのが「ウルトラディアン集中メソッド」だ。90分の作業時間と20分の休憩を同時に繰り返し、集中力を持続させる。

ウルトラディアン集中メソッドの根拠となっているのが、ウルトラディアンリズム。これは時間生物学という生物時計(体内時計)を研究する学問分野での考え方だ。

ウルトラディアンリズムとは

数十分から数時間の周期性を持つ生物の行動・生理現象である。睡眠周期や分節時計が知られている。Wikipedia

ということらしい。具体的には睡眠周期と分節時計という概念があるのだが、ウルトラディアン集中メソッドでは、睡眠周期の90分を仕事時間にも応用すると効果があるということだ。

しかし、ここで疑問がある。寝ているときは「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」が交互に生じる。その周期が90分〜110分という。起きている時はもちろん睡眠中ではないので関係ない。なのになぜ効果がある?

これを研究し効果を指摘したのは、ペレツ・ラヴィー博士だということだ。私がウルトラディアンリズムを知った書籍「自分を操る超集中力」に書かれてあった内容を引用する。

世界レベルのバイオリニストを対象とした博士の研究によると、ウルトラディアンリズムに逆らわずにトレーニングをしている人ほど、高い成果を上げていることがわかったきたのです。

(中略)90分単位で練習を行い、長くても計4時間半以内で練習を終えていました。(中略)中でも特徴だったのは、午後に20分程度の昼寝を習慣にしている点です。

著者はペレツ・ラヴィー博士の文献を読んだわけではないので、研究の真意が確かかは判断できない。

しかし、著者自身、ウルトラディアン集中メソッドを実際に体験し効果が出ている

ウルトラディアン集中メソッドで集中力アップ

ウルトラディアン集中メソッドでもたらされる、自己コントロールに役立つメリットを紹介する。

すべて著者が体験したことなので、効果は期待できる。

比較的長く仕事ができる

以前、私はポモドーロ集中メソッドをかなり長い間実践していた。25分作業・5分休憩のメソッドだ。4回に1度15分休憩をはさむ。

ポモドーロ集中メソッドは効果的だったし、また使ってもいいと思っている。しかし、休憩が多すぎてもっと仕事をしたい気持ちを止められないときもあった。

間違いなく休憩をしないと集中はできない。仕事をだらだらと続けるか、作業効率が低下していくかである。

そこで、下の表を見てほしい。ウルトラディアンはポモドーロと比べて休憩時間が短い。同じ拘束時間でもこちらのほうが長く仕事ができる

つまり、休憩時間がもったいないと感じる人ほど、ウルトラディアンが適している。

8時間中、1時間28分も休憩しているとはサボり過ぎじゃないかと疑ってしまう。しかし、だらだら8時間過ごすよりも、集中して6時間32分働けるほうが仕事量が確実に多いのはわかるはず。

今、私は知的作業者が効率良く働ける方法を説明しているが、流れ作業でこなせる仕事でも事故を防ぐために短期休憩は必要だ。効果的な休憩こそが、仕事の能率を高めるとも言える。

ウルトラディアンとポモドーロの比較。ウルトラディアンのほうが時間効率がいい。

ウルトラディアンとポモドーロの比較。ウルトラディアンのほうが時間効率に優れる。

90分は達成感を得やすい

心地よい疲弊感が得られる時間は、短すぎても長すぎてもダメ。ウルトラディアンの90分は疲れが気持ち良いちょうどいい時間だ。作業終了時、充実した達成感に包まれる。

90分間集中し続けるのは難しいと感じるかもしれない。しかし怖がらずにチャレンジしてほしい。仕事のための環境を整えさえすれば、90分はあっという間だ。

90分あればフロー体験を感じやすい。フロー体験とは目の前のことに没頭し、時間を忘れるほど集中力を高める現象だ。この状態になると高い成果につながりやすい。

これを意図的に起こせるかで仕事の楽しさが変わってくる。フロー状態に突入できれば、自分の有能感を感じられる。仕事をするだけで楽しいと思えるなんてすばらしい

それが習慣づくと、スマホで遊ぼうなんて気持ちを起こさない。なぜかというとスマホより仕事のほうが気持ちよくなるからだ。

自己コントロール状態を作れる

オフィスなどの衆人環視状態は、だらけようと思ってもだらけられないのがメリット。しかし、自宅作業では、自己コントロールをするしかない。

ウルトラディアンのような集中メソッドには、作業と休憩のメリハリを付けやすい効果がある。90分は仕事時間のゴールを感じられる。20分もの休憩は十分に休める。このリズムを利用する。

90分の仕事に集中するために、身の回りの環境を仕事に特化させる(方法は次の章で)。

もちろん自己コントロールは抑圧がありストレスになる。しかし、会社で上司に監視されるよりは自分自身でコントロールほうがよっぽど楽だし、終わった後の達成感が強い。有能感が湧き上がるのだ。

自分に自信を持てることは幸福度を高めるだけではなく、仕事ができると思えるからもっと難しい課題にもチャレンジでき成長につながっていく。

休憩時間にちゃんと休める安心感

20分もあればしっかりと休息できる。眠かったら眠ればいい。15分ほどの睡眠はかなり体の疲れを取る。

このしっかりと休める安心感は、90分間の仕事への意欲を高める。仕事と休みのアメとムチを使い分けるのも、自己管理能力だ。

ウルトラディアン集中メソッドの実践(仕事・勉強)

最後に、どのようにウルトラディアン集中メソッドを実践すればいいか説明する。少し事情が違う場合は自分でカスタマイズしてほしい。

効果的な方法で実践すれば、すぐにでも集中力の高い作業が実現するだろう。

ウルトラディアン集中メソッドの基礎

ウルトラディアン集中メソッドは

  • 仕事:90分間
  • 休憩:20分間
  • 仕事:90分間
  • 休憩:20分間仕事休憩仕事休憩・・・・・・・・・

を、自分が設定した時間まで続ける。一周は「仕事:90分間+休憩:20分間=計110分間」

一日に何時間くらい働きたいのか逆算して、サイクルの回数を決める

時間の計測にはタイマーを使う。スマートフォンのタイマー機能でも大丈夫だ。しかし、スマートフォン置くと集中を阻害する可能性があるので、なるべく目につかない位置で使ったほうが良い。

おすすめは、キッチンタイマーを2個使う方法(仕事と休憩を分ける)。スタートボタンを押す感覚が仕事モードへの切り替えにつながる。そして、操作はボタンを押すだけ。非常に楽だ。

ウルトラディアンの繰り返し回数は自分の実情にあわせて設定すれば良い。ただし仕事時間が伸びるほど、集中力が切れてくると思ってほしい。はじめから全力なので、必ず息切れはする。

一日中、ウルトラディアン集中メソッドを続けなくても良い。ある程度、集中して仕事を終えたら、あえてウルトラディアンを止めてだらだらしながら雑務をこなしても計画通りなら何も問題ない。

ウルトラディアン集中メソッドのキッチンタイマー活用法。ボタンを押して「仕事モードON」を条件付けられる

ウルトラディアン集中メソッドのキッチンタイマー活用法。ボタンを押して「仕事モードON」を条件付けられる

セットした時間に自動で戻れば、タイマーは何でも良い

(参考)筆者のスケジュール

私は基本的に自宅で仕事をする。早い時間に新しいことを学び、だんだんと負荷の軽い仕事に変えていくのが基本方針だ。

世界レベルのバイオリニストは4時間30分で練習を終わらせる。また小説家の村上春樹も一日に400字詰め原稿用紙10枚分しか書かない高い集中を維持している間だけ、質の高い創造をする

私はケチだ。時間を失うのが怖い。だから、4時間半とかじゃなく、もっと仕事がしたくなってしまう。本当は作業効率が悪いかもしれないが、それができるほど心に余裕がない。

私はウルトラディアンを7回転する。5回転目くらいから集中力の衰えを感じてくる。効率は下がっていくがなんとか終わりまで集中を続けられる。なのでついつい仕事をしてしまう。

ちなみにポモドーロを実践していた時は、拘束12時間45分、実働10時間(24周)働けば「今日はがんばった」となっていた。集中力が続かず、思ったほど働けない日も多かったように思う。

それをウルトラディアンでは、拘束12時間30分、実働10時間30分(7周)を平日は必ず実践できている。意欲を継続させる効果が高いということだ。

意欲が続くのは「仕事が楽しくなった」からだ。仕事の内容は大きく変わってはいない。長い休憩にしっかり休むことで心の状態が良くなり、前向きな気持ちで取り組めるからだろう。

余談だが、私はまとまった朝食と昼食を取らない。食事後の眠さに抗えないからだ。代わりにちょくちょくフルーツで糖分補給し、おなかが空いたら豆腐や納豆を食べる。これだと眠くならない。

これを参考にして、自分の生活に合うタイムスケジュールを組んでほしいです。

著者の一日のスケジュール、ウルトラディアンを効果的に使う

著者の一日のスケジュール、ウルトラディアンを効果的に使う

机には仕事で必要なものだけ

上の章で少し触れたが、ウルトラディアン集中メソッドを生かすには、仕事に集中できる環境を必ず作る。

まず、机に向かって仕事をするのなら、机には仕事に必要なものだけ置く。スマホや関係のない書籍はもちろん、現時点で必要のない「他の仕事を連想させるもの」もおいてはダメだ。

ワンルームに住んでいるのなら、布団をたたむなどして自分を追い込んだほうが良いかもしれない。

90分の仕事時間は集中し続ける意欲が必要だ。心配しなくても大丈夫。20分の休みがあるから、意志の力はすぐに回復できる

自分の仕事量を多い状態でキープ

ウルトラディアン集中メソッドは、常に90分間は高い仕事量をキープできる。自分で自分を追い込んで常に高いパフォーマンスを発揮できる

さらに、仕事のパフォーマンスを上げるコツは、1周90分では1つの仕事に絞ること。ぴったり90分でなくてもよいが、1つの仕事を継続して取り組むことをおすすめする。

また、90分・20分のリズムが一定なので、自分がどれくらい仕事ができているか把握しやすい

仕事量を把握すると、新しい仕事にかかる時間を正確に予測できる。これを応用すれば、仕事時間を減らし、遊びも楽しめる。

おしゃれをしてカフェに行きリラックスする。平日の人が少ない観光地をぶらぶら歩くのも楽しい。定額制の動画配信で海外の連続ドラマを制覇しても良い。

遊ぶことも自分への投資だ。経験を積んで考えが改まる。遊びを楽しむことは仕事に追われるよりよっぽど建設的だ。

短期目標を設定して成長を喜ぶ

90分という一定のリズムを生かして自分で自分を追い込める「一人締め切りテクニック」を活用する。

一人締め切りテクニックは、締め切り前の火事場のクソ力を、常に発揮するために用いる。

まず、締め切り前に力を発揮できる要因を確認する。要素は3つ。

  1. ゴール(締め切り)が見えている実感
  2. 失敗して迷惑をかける心配
  3. 自尊心を失う恐怖

1のゴールが見えている実感は、現実逃避していたが締め切りが迫り、慌ててゴールを設定してがんばりだすときの心理だ。

これは、一人締め切りテクニックでも活用できる。90分でできる短期目標を定めそれに向かって仕事をすれば、締め切りと同じような効果が期待できる。

2と3はネガティブな要因だ。ネガティブな動機だといつか心が疲れてしまう。これを一人締め切りテクニックではこう変換する。

  1. ゴール(締め切り)が見えている実感
  2. 自分を成長させたい向上心
  3. やればできる達成感

ポジティブな動機で意欲が高まるので、心の負担が軽い

「一人締め切りテクニック」の具体的な実践例を出す。まず90分でどの仕事をしようか考える。例としてレポートなどの文章量とする。初めの90分間で何文字書けたか計測する。

2000文字書けたとしたら、次は2100文字書けるように目標設定をする。このように時間が区切られているので短期目標の設定が容易だ。

短期目標の設定により意欲が増し成長が促進する。結果として、能力が高まり、仕事量がどんどん増える

20分休みの効果的な過ごし方

ウルトラディアン集中メソッドは、20分休みで集中力を復活できるかどうかが一番の肝だ。休憩中に意志力(集中するための資源)を復活させられなければ、90分間働き続けるのは難しくなる。

ここで理想的な休憩方法をいくつか紹介する。

目を閉じ休む(寝る)

椅子に座って目を閉じ休む。体力回復で最も効果的、圧倒的1位と言ってよい。ほんの短期間の睡眠は驚くほど集中力を回復させる。理想の時間は5分〜15分程度。

しかし、ベッドで寝てしまうと必要以上に体がだらける。そしてそのまま眠ってしまうかもしれない。休ませたいのは体ではない、頭だ。

机にそのままうつぶせになっても良い。しかし私の場合は体が痛く感じる時がある。もしあなたも同じように、机にうつぶせになるのが苦手なら、リクライニングチェアをためそう

リクライニングチェアは椅子をそのまま倒して眠れる。しかしそこまで角度をつけずに使えば、浅いリフレッシュできる眠りが簡単に訪れる。

私が使っている下の1万円程度の商品でも十分にリラックスできるので、ウルトラディアンリズムを始めるのなら、準備したほうが良いだろう。

間食(糖分補給)

「眠くはないのに集中できないな」という時は、脳のエネルギーとなる糖分が切れている場合が多い。しかし、お菓子ばかり食べるのも体に悪いし・・・。と考えるならフルーツをおすすめする。

フルーツはエネルギーの効率がよい。私の場合は、いつも冷蔵庫にバナナを準備している。一本食べるだけで思考力が戻るのが明確に分かる。

どうしてもおなかが空いた時は、豆腐か納豆などの大豆製品がおすすめ。

豆腐はカロリーに対して容量がある。胃壁を刺激して空腹をおさめられる。少しごま油を垂らし油分を加えることで、腹持ちも良くなる。納豆はかみごたえがあるので、そのため空腹が収まっている。

間食は、フルーツ、化学調味料不使用・低炭水化物食品を選ぶ

砂糖・化学調味料は食欲を増進させる。炭水化物が多いと血糖値が急激に高まり眠たくなる。自分なりに食材を色々試してください。

運動をする

動く仕事なら良いが、デスクワークは健康的ではない。生活習慣病のリスクが高まるという意見もある。

まず、休憩時間になったら必ず立ち上がる。台所やお手洗いなど用を済ませる。そのまま寝てもよいが、その前に簡単な運動をすると良い。

たとえばストレッチ。血流を循環させて体に活力を取り戻す。エキスパンダーやダンベルを使ったプチ筋トレも良い。あまり負荷が強いと欠陥に悪いが、軽い負荷のものを使用すると頭がスッキリする。

「座りっぱなしは体に悪い」と健康で過ごすためにいつも意識しておきたいことだ。一日の仕事が終わったら長めの運動も忘れずに。

ペットと遊ぶ

もしペットがいるのなら、20分休憩中に積極的に遊ぶと良い。人やペットに愛着を感じると「オキシトシン」というホルモンが活動する。オキシトシンにはかなりのリラックス作用がある

ペットと遊んだら「かわいい!」だけじゃなく「あーオキシトシンがあふれる〜」と体に起こっている化学反応を思い浮かべると、気持ちよさがUPするかも。

ちなみに著者のペットはルンバと、アマガエルと、アマガエルの餌のミルワーム。マジかわいい。

子どもやパートナーの写真(もちろん本人でもよい)など、愛着を連想させるものならオキシトシンは出ますよ。

SNS・マンガ・Youtubeなど

もちろん、自分の楽しみにSNSなどの遊びがあるのなら、20分休憩中に楽しんでも良い。遊ぶことでポジティブな気分になり、90分の原動力になるかもしれない。

気をつけなければいけないのは、20分すべて使い切らないこと。SNSなどの楽しみは何も考えていないようだが、情報の吸収に脳は活動を続ける。

しっかりと休みを取るためにも、10分遊んだら、10分は目を閉じるなどの対策を取る。

おさらい

「そんなに自分自身に厳しくできないよ」と思う人もいるだろう。しかし、だまされたと思ってまずは3周(4時間半)チャレンジしてほしい。いつもより能率が上る可能性はかなり高い。

自分自身の気持ちは思っている以上に言うことを聞かない。自分がしたいように行動できなければ、仕組みを考えて実行すれば良いだけだ。

自己コントロールが苦手なことはただの個性だ。苦手なりに試行錯誤して改善すれば達成感が得られる。つまり苦手を活用して、楽しく仕事ができる。

長時間労働が誇らしいと考えられる時代は終わった。自分の能力を100%発揮して仕事をし、しっかり休暇を楽しむ人物像が評価される時代になった

ぜひ、このウルトラディアン集中メソッドを活用して、仕事も休暇も漫喫できる、すてきな人であり続けてほしいと願う。

さらに学ぶなら

ベストセラー「自分を操る超集中力」を一度読んでみてください。かなり役に立つハウツーが掲載されているのでおすすめです。図解が多くわかりやすいのでスラスラ読めます
  1. メソッド、メソード (method) とは、方法、方式のこと。特定の分野や固有名詞では日本語訳されずカタカナのまま用いられる。Wikipedia

  • この記事を書いた人

やくしじ

産業カウンセラー。個人向けの心理カウンセリングと、少年院のキャリアカウンセリングをしています。すべての行動には目的がある。熱意・不安・焦り・イライラなどの制御できない溢れ出す思いを全人的に受容し、自己理解を支援する。単発的な傾聴のニーズや、継続カウンセリングを通しての自己変容や目標達成を支援します。ご依頼はお問い合わせへご連絡ください。詳しいプロフィールはこちら

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